相続・空き家

西尾市の空き家バンクと不動産屋の違い|どちらに先に相談するか

2026/9/11 公開 石川 智士
西尾市の空き家バンクと不動産屋の違い|どちらに先に相談するか

西尾市の空き家バンクに登録しても、調査と価格査定をするのは宅建業者で、媒介契約も結びます。市に頼めば手数料がかからない、ということはありません。では何が違うのか。届く買い手の層が違います。市の窓口の連絡先と、どちらから入るべきかの使い分けを整理しました。

「空き家のことは、まず市役所に相談したほうがいいんでしょうか」

西尾市でよくいただく質問です。不動産会社に聞けば「うちに任せてください」と言われるに決まっている、と思われるのももっともなので、ここでは市の制度の中身を、隠さずそのまま書きます。

西尾市の窓口は2つあります

  • 空き家総合相談窓口 052-522-2567(平日 9:00〜12:00 / 13:00〜17:00)
    空き家バンクの相談はこちらが入口です
  • 西尾市 市民部 地域つながり課 0563-65-2178
    市の空家対策全般。3,000万円控除に必要な確認書の発行もこちらです

「危険な空家」についての相談も市が受け付けています。近隣とのトラブルが絡む話は、先に市へ入れておいたほうが進みが早いこともあります。

空き家バンクの中身は、意外と知られていません

西尾市空き家バンクは、市内の空き家・空き地の情報を登録して、利用したい人へ情報提供する制度です。専用のポータルサイトで物件が公開されます。

ここで多くの方が誤解されているのですが、「市が売ってくれる制度」ではありません。登録までの流れはこうなっています。

  1. 空き家総合相談窓口へ相談する
  2. 愛知県宅地建物取引業協会が物件を調査し、価格を査定する
  3. 媒介契約を締結する
  4. 物件情報がポータルサイトに掲載される

お気づきでしょうか。2番と3番は、不動産会社に売却を依頼するときとまったく同じ手順です。調査して、値段を出して、媒介契約を結ぶ。バンクを使っても、結局どこかの宅建業者と契約することになります。

ですから「市に頼めば手数料がかからない」ということはありませんし、「不動産屋を通さずに済む」わけでもありません。ここは正直にお伝えしておきます。

では、何が違うのか

違うのは誰の目に留まるかです。

空き家バンク

通常の売却依頼

届く相手

移住・定住を考えている人、行政の情報を見て探している人

指定流通機構(レインズ)経由で他社の顧客にも、自社サイトやポータル、折込チラシで地域にも

向く物件

一般の市場では動きにくい、郊外の古い家や空き地

市場で買い手が付く見込みのある物件

スピード

登録して待つ性格が強い

販売活動を主体的に行う

つまり競合するものではなく、届く層が違うだけです。市場で普通に売れる物件をわざわざバンクだけに出す理由はありませんし、逆に、一般の流通では何年も動かなかった山際の古家がバンクの登録者に見つかることもあります。

使い分けの結論

  • 近隣から苦情が来ている、行政から通知が届いた → まず市の窓口へ。行政側の記録として残ることに意味があります
  • 3,000万円控除を使って売りたい → 確認書の発行が要るので、いずれ地域つながり課に行くことになります
  • いくらで売れるのか知りたい、手放したい → 不動産会社へ。バンクに出す場合でも査定は必要です
  • 草刈りだけ何とかしたい → 西尾市はシルバー人材センターと空家対策の推進協定を結んでいます

どちらから入っても、最初にやることは同じです

市に相談しても、不動産会社に相談しても、最初に必要になるのは「その物件がいまどういう状態で、いくらの価値があるのか」という情報です。ここが空白のままだと、バンクに登録する価格も決められませんし、兄弟で話し合うこともできません。

私たちは西尾市で不動産の売買仲介・買取・空家管理を行っている宅建業者です。市の制度を使ったほうがよいケースではそうお伝えしますので、「どこに相談すればいいのかが分からない」という状態のままご連絡いただいて構いません。

※本記事は2026年9月時点の情報です。市の制度内容や窓口は変わることがありますので、実際のご利用の際は西尾市にご確認ください。

この記事を書いた人

石川 智士

株式会社JA.life 代表取締役/宅地建物取引士・空き家マイスター・2級FP技能士

愛知県西尾市の株式会社JA.life 代表取締役。宅地建物取引業免許 愛知県知事(1)第25912号。 西尾市・三河エリアを中心に、不動産の売買仲介、買取、賃貸管理、空家・空地の管理を行っています。

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