売却・査定

愛知県の不動産登記はどこの法務局?三河の管轄と証明書の取り方

2026/10/14 公開 石川 智士

愛知県の不動産登記は、物件の所在地を管轄する登記所に申請します。西尾、岡崎、刈谷、豊橋、豊川の各登記所と管轄の市町、管轄外でも取れる登記事項証明書の請求方法と手数料、窓口に行く前の確認点を整理します。

実家の売却や相続で、登記の手続きが必要になった。そんなとき、愛知県のどの法務局へ行けばよいのか迷います。三河の物件を扱うのは名古屋法務局の本局ではなく、支局や出張所です。

先に結論を書きます。登記の申請先を決めるのは、物件の所在地です。申請する人の住所は関係ありません。一方で、登記事項証明書は管轄外の窓口でも請求できます。この違いを押さえておくと、窓口まで行って受け付けてもらえない、という無駄足を避けられます。

登記の申請は、物件を管轄する登記所にしか出せません

法務局は、登記所にはそれぞれ管轄区域があると案内しています。管轄区域以外の登記所に申請書を出しても、申請は却下されます。自宅や勤務先に近いからという理由で、別の支局に出すことはできません。

オンライン申請でも同じです。名古屋法務局の取扱事務一覧は、登記申請はオンラインでもできるが管轄は登記管轄一覧で確認するよう案内しています。

売買による所有権移転のような権利の登記は、申請書の作成を司法書士に頼めます。建物の新築や土地の分筆のような表示の登記は、土地家屋調査士です。どちらにも、最初に伝えるのは物件の所在地です。

三河の主な市町は、5つの登記所に分かれています

名古屋法務局の管轄区域一覧(2026年7月18日更新)と管内法務局一覧から、三河の主な市町が属する5つの登記所を並べます。

登記所

不動産登記の管轄

所在地

電話(証明書専用)

西尾支局

西尾市

西尾市熊味町南十五夜60

0563-57-2622(0563-57-2666)

岡崎支局

岡崎市、額田郡幸田町

岡崎市羽根二丁目2-1(岡崎合同庁舎)

0564-52-6415(0564-52-6551)

刈谷支局

刈谷市、知立市、安城市、碧南市、高浜市

刈谷市若松町1-46-1(刈谷合同庁舎)

0566-21-0086(0566-21-0095)

豊橋支局

豊橋市、田原市

豊橋市大国町111(豊橋地方合同庁舎)

0532-54-9278(0532-54-9296)

豊川出張所

豊川市、蒲郡市

豊川市金屋西町3-3

0533-86-2097(0533-86-2115)

見落としやすいのは、安城市と碧南市が刈谷支局の管轄だという点です。西尾市の隣だから西尾支局、岡崎市の南だから岡崎支局、と位置から推測すると外れます。蒲郡市も、豊橋支局ではなく豊川出張所です。

表にない市町も一覧で引けます。申請前に、更新日も確認してください。

証明書だけなら、管轄外の登記所でも請求できます

名古屋法務局の取扱事務一覧は、不動産登記の証明書交付を扱う庁なら、管轄に関係なく全国の登記事項証明書等を請求できると説明しています。法務局のよくある質問でも、最寄りの登記所で管轄外の登記事項証明書を請求し、受け取れる「登記情報交換サービス」が案内されています。遠方に住んでいて西尾市や岡崎市の物件の証明書が必要なときは、お住まいの近くの登記所で請求できます。

条件が1つあります。請求には土地や建物の地番、家屋番号が要ります。これは住居表示とは違うことが多く、権利証、登記識別情報通知書、登記完了証などで確かめるよう案内されています。地番や家屋番号が分からないと、この交換サービスやオンラインの送付請求は使えません。請求書の地番の欄に不動産番号(13桁)を書けば、所在や地番、家屋番号の記載は省けます。いずれも法務局の案内に載っています。

例外もあります。登記事項要約書は証明書とは別で、管轄登記所の窓口にしか請求できません。蒲郡市役所の中にある蒲郡法務局証明サービスセンターは、窓口の開庁が平日の午前9時から午後4時30分までで、取れる証明書の種類も決まっています。使う前に、取扱証明書の一覧で確認してください。

取り方は4通りあり、手数料は窓口請求がいちばん高くなります

手数料は、名古屋法務局のオンライン案内にある令和8年4月1日現在の表のとおりです。

方法

1通の手数料

ひとこと

登記所の窓口で請求

600円

管轄外の登記所でも請求できる

オンライン請求、窓口で受け取る

490円

受け取る登記所を指定する

オンライン請求、郵送で受け取る

520円

指定した住所に届く

登記情報提供サービス

330円(登録費用が別に必要)

PDF保存や印刷ができるが、証明書の代わりにはならない

登記情報提供サービスの登録費用は、個人利用で300円です。名義や地番を確かめたいだけならこれで足ります。ただ、登記事項証明書の提出を求められた場合は代えられないと、法務局が注意しています。出す相手に確認してから選んでください。

オンライン請求は「かんたん登記・供託申請」から行います。スマートフォンでもでき、印鑑証明書を除けば電子証明書は要りません。請求を送れるのは平日の午後11時、土日祝日は午後6時までです。窓口受取を選んでも、手数料を収入印紙で納めることはできず、電子納付になります。

窓口へ行く前に、受付時間と問い合わせ先を確かめておきます

名古屋法務局の本局、支局、出張所の窓口対応時間は、午前9時から午後5時です。土日祝日と、12月29日から1月3日は業務を行っていません。

管轄や道案内で迷うときは、表の括弧内の証明書専用番号が使えます。法務局は、この番号で管轄案内、道案内、登記事項証明書の問い合わせを受けると案内しています。

売却や相続の手続きを始める前に、登記事項証明書で所有者の住所と氏名が今のものと合っているか見ておくと、後の手続きの見通しが立ちます。ずれていた場合は住所変更登記の義務化の記事を、相続が絡む場合は相続登記の義務と期限の記事を参照してください。

まず権利証や固定資産税の通知書で、物件の地番を控えます。次に一覧で登記所を引きます。この2つで、窓口も証明書の取り方も決まります。

参考資料

制度・窓口情報は2026年10月12日時点で確認しています。個別の手続きは担当窓口や専門家にご確認ください。

この記事を書いた人

石川 智士

株式会社JA.life 代表取締役/宅地建物取引士・空き家マイスター・2級FP技能士

愛知県西尾市の株式会社JA.life 代表取締役。宅地建物取引業免許 愛知県知事(1)第25912号。 西尾市・三河エリアを中心に、不動産の売買仲介、買取、賃貸管理、空家・空地の管理を行っています。

会社概要を見る →

この記事に関連する物件

すべて見る

続けて読む

「売却・査定」の記事はひと続きの内容です。あわせて読むと判断しやすくなります。