相続・空き家

西尾市の実家じまい、何から手をつけるか|片付けより先に決めること

2026/9/25 公開 石川 智士

実家じまいでは、家財の処分や解体を頼む前に、名義・売るか貸すか・税の特例を確認しておきたいところです。一時的な賃貸で使えなくなる控除や、買主に解体してもらう選択肢、西尾市の見回り・費用試算の窓口を整理しました。

「実家をどうにかしないといけないけれど、何から手をつければいいのか」。家の中に物が残っていると、まず片付けから始めたくなると思います。

ただ、家財の処分や解体を発注する前に、売るのか、貸すのか、誰が引き継ぐのかを整理しておきたいところです。片付けそのものが税の特例を使えなくするわけではありません。その後に家を貸したり、自分で使ったりする判断が、売却時の選択肢に関わります。

先に知っておきたい、賃貸と解体の話

空いた家を一時的に貸すと、税の特例が使えなくなります

相続した実家の売却では「被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除」が使える場合があります。要件のひとつは、相続から売却まで、家屋を事業・貸付け・居住の用に使っていないことです。

「売るまでの間だけ」と一時的に貸しても、この要件を満たさなくなります。貸すと決めただけで失格になるのではなく、実際に貸付けの用に供したかが問題です。昭和56年5月31日以前の建築、売却期限など、ほかにも条件があります。詳しくは相続した空き家の3,000万円控除をご覧ください。

解体を誰が負担するかは、売り方を決めてから

更地にしてからでないと売れない、と思っていても、建物付きのまま売る方法を検討できる場合があります。

この特例は、2024年1月1日以後の譲渡では、引き渡し後に買主が耐震改修や取壊しを行い、譲渡の翌年2月15日までに完了する場合も対象に加わりました。ほかの適用要件も満たす必要があります。

買主が必ず工事を引き受けるわけではありません。解体費を見込んで売買価格を調整することもあります。それでも、自分で工事費を先に支払う方法だけに絞らず、費用負担と期限を比べてから決められます。

片付けより先に決める3つ

決めること

先に確認する理由

名義を誰にするか

親名義の不動産を売却するには相続登記が必要です。相続人の話し合いと並行して手続きを確認します

売る・貸す・持ち続ける

貸したり自分で住んだりすると、空き家の3,000万円控除の要件を満たさなくなります

特例を使えるか

建築年、相続の時期、利用状況などを確認し、工事の担当と期限、市の確認書の手配を考えます

相続登記は、原則として不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内です。2024年4月1日より前から相続を知っていた未登記の不動産は、2027年3月31日が期限となります。名義の話は相続登記の期限の記事に、方針の比べ方は空き家は貸す・売る・持ち続ける、どれが得かにまとめています。

決まるまでのあいだ、家を傷ませないために

家族で話し合っている間も、建物の見回りは必要です。遠方に住んでいて何度も通えない場合は、西尾市シルバー人材センターの空き家見回りサービスを利用する方法があります。

  • 市の案内に掲載されている基本料金は、見回り1回2,700円
  • 外観や敷地の確認、投函チラシの回収、報告書の作成など
  • 除草や庭木の手入れなどは別途見積り
  • 問い合わせ:0563-57-3216(西尾市花ノ木町2丁目1番地・西尾市総合福祉センター2階)

ふるさと納税の返礼品としても案内されています。料金・対応範囲は利用前に窓口へ確認してください。詳細は西尾市の空き家見回りサービス案内で確認できます。

概算だけなら、市のサービスで自分で調べられます

不動産会社へ相談する前に、おおまかな金額を把握したい場合には、市が案内する試算サービスがあります。

  • 西尾市版解体費用シミュレーター:建物の解体費用の概算
  • 西尾市版すまいの終活navi:土地の売却価格と建物の解体費用の概算

使い方と注意点は西尾市の案内ページにあります。出てくる金額は参考値で、実際の価格を保証するものではありません。残置物の処分やアスベスト除去など、試算に含まれない費用にも注意が必要です。

では片付けはいつやるのか

写真や手紙、仏壇など、家族で扱いを決める物と、売却の条件によって処分方法が変わる家具・家電を分けておくと進めやすくなります。家具をすべて捨てる前に、売却先へどの状態で引き渡すのかを確認してください。

残置物の処分を売主が行うのか、買主が引き受けるのかは、物件と契約条件によって異なります。そのまま売れると決めつけず、片付け費用と売買価格を合わせて比べることが大切です。

※2026年9月時点の一般的な説明です。税の適用は国税庁の案内と税理士・税務署で、登記の期限は法務省の案内でご確認ください。

この記事を書いた人

石川 智士

株式会社JA.life 代表取締役/宅地建物取引士・空き家マイスター・2級FP技能士

愛知県西尾市の株式会社JA.life 代表取締役。宅地建物取引業免許 愛知県知事(1)第25912号。 西尾市・三河エリアを中心に、不動産の売買仲介、買取、賃貸管理、空家・空地の管理を行っています。

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