売却・査定

西尾市の用途地域と建ぺい率、容積率の調べ方|売る前の確認

2026/10/31 公開 石川 智士
西尾市の用途地域と建ぺい率、容積率の調べ方|売る前の確認

西尾市の土地を売る前に、用途地域と建ぺい率、容積率をどう調べるか。国土交通省と西尾市の公式資料をもとに、数字の読み方、にしたんマップと現地調査票の使い方、用途地域の指定がない土地の確認先をまとめます。

西尾市の土地を売るとき、買う側が最初に知りたがるのは「何が、どれだけ建てられるか」です。その答えは、用途地域と、建ぺい率、容積率という二つの数字に書かれています。

調べること自体は難しくありません。西尾市は地図サービスと規制内容の表を公開していて、地番が分かれば確認できます。数字の読み方、西尾市での調べ方、用途地域の指定がない土地、売る前に確かめる理由の順に書きます。買う側の確認は西尾市で家を買う前に確認することにまとめています。

建ぺい率とは敷地に対する建築面積の割合、容積率とは延べ面積の割合です

国土交通省の資料は、建ぺい率を「建築面積÷敷地面積×100」、容積率を「延べ面積÷敷地面積×100」と整理しています。建築基準法の第52条と第53条も同じ考え方です。建築面積は外壁の中心線で囲まれた部分を真上から見た面積、延べ面積は各階の床面積の合計です(施行令第2条)。

仮に敷地が100平方メートルで、建ぺい率60%、容積率200%なら、建築面積は60平方メートルまで、床面積の合計は200平方メートルまでです。建ぺい率は敷地に空地を残して採光や通風を確保するため、容積率は建物の密度を抑えてインフラとの釣り合いを取るための制限とされています(国土交通省「建築基準法(集団規定)の概要」)。

容積率には、もう一つ上限があります。前面道路の幅が12メートル未満だと、道路の幅に40%(住居系の地域)か60%(それ以外)を掛けた数字と指定容積率を比べ、小さいほうが上限です。国土交通省の例では、住居系で道幅4メートルなら4×40%で160%です。指定が200%でも、道が狭ければそこまで建ちません。

西尾市の建ぺい率と容積率は、用途地域ごとに市が表にまとめています

数字は、用途地域の種類ごとに建築基準法が用意した選択肢から、都市計画で選ばれます。西尾市は建築課の「事前調査(日影規制など)」のページで、「用途地域別の規制内容(西尾市版)」を公開しています。主な数字は次のとおりです。

用途地域

建ぺい率

容積率

第一種低層住居専用地域

60%(西幡豆町は50%)

100%(西幡豆町は80%)

第二種低層住居専用地域

60%

150%

第一種中高層住居専用地域

60%

150%(鳥羽町は200%)

第二種中高層住居専用地域

60%

150%

第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域

60%

200%

近隣商業地域

80%

200%(吉良町上横須賀、吉田は300%)

商業地域

80%

400%

準工業地域、工業地域、工業専用地域

60%

200%

用途地域の指定なし

60%(吉良町宮崎の一部は70%)

200%(吉良町宮崎の一部は400%)

同じ用途地域でも町によって数字が違うので、対象の土地の場所で見てください。

表の建ぺい率は原則の数字です。街区の角の敷地(特定行政庁の指定)や防火地域・準防火地域内の一定の建築物は10%、両方なら20%上乗せされます。建築課で確認してください。

用途地域の調べ方は、にしたんマップ、現地調査票、窓口の三つです

最初は、西尾市の地図情報サービス「にしたんマップ」です。掲載地図に「都市計画用途地域」があり、白色の部分は市街化調整区域、佐久島は都市計画区域外と注記されています。印刷は、画面右上のグレーの3本線のアイコンから印刷アイコンを選びます。ただし用途地域図の時点は令和6年3月末とされているので、最新の状況は担当課に確認する前提で使います。

次に、建築課が電子申請で発行する「建築関係法令の現地調査票」があります。対象は西尾市内で区域が明らかな土地、手数料は無料です。範囲を赤枠で示した位置図と公図の写し、地名地番が分かるものを添付します。市のサンプルには、用途地域、建ぺい率、容積率、地区計画の有無と最高限度などの項目が並んでいます。

窓口は用途によって分かれます。市の「建築関係機関一覧」では、本庁舎2階に次の窓口があります。

知りたいこと

窓口

電話

用途地域、地区計画、都市計画道路

都市計画課

0563-65-2144

確認申請、道路の種類

建築課 建築開発担当(建築)

0563-65-2381

開発許可、調整区域の立地

建築課 建築開発担当(開発)

0563-65-2148

開庁時間は平日の午前9時から午後4時までです。紙の図面は、市が都市計画総括図(令和8年3月作成)を1枚300円で販売しています。

用途地域の指定がない土地は、市街化区域か市街化調整区域かを先に確かめます

都市計画法は、市街化区域には少なくとも用途地域を定め、市街化調整区域には原則として用途地域を定めないとしています。にしたんマップで白く表示される土地が市街化調整区域なのは、このためです。西尾市は佐久島を除く全域が都市計画区域で、市の説明では市街化区域が2,885ヘクタール、市街化調整区域が13,064ヘクタールです。

用途地域がなくても、建ぺい率と容積率の制限がないわけではありません。建築基準法は、指定のない区域の数字を特定行政庁が区域を区分して定めるとしていて、西尾市の表にも「用途地域の指定なし」の列があります。

ただ、調整区域で先に確かめるのは数字より、そもそも建てられるかです。売却の考え方は市街化調整区域の土地は売れるかに書きました。市内には市街化区域から市街化調整区域へ変更された場所もあるので、昔の図面や記憶ではなく、いまの図で見直してください。都市計画区域外の佐久島は、個別に建築課へ確認します。

売る前と建て替えの前に、数字を確かめる理由は三つあります

一つ目は、買主の計画が成り立つかを説明できるからです。重要事項説明では、都市計画法や建築基準法に基づく制限の概要が説明されます(国土交通省の概要一覧)。売主が先に用途地域と数字を把握していれば、価格や条件の話が止まりません。

二つ目は、いまの建物が数字に収まっているとは限らないからです。建築基準法の第3条は、規定の施行や適用の時にすでにある建築物に、後から変わった規定は適用しないとしています。ただし、その後に着手する増築、改築、大規模な修繕などにはこの除外が使えません。古い家を壊して建て直す買主は現在の数字で計画するので、数字を超える古い建物は、同じ大きさでは建て替えられない場合があります。

三つ目は、表の数字がそのまま使えないことがあるからです。前面道路が狭いと容積率が小さくなり、地区計画があれば最高限度が別に定められます。

西尾市の土地を売る方は、用途地域、建ぺい率、容積率、前面道路の幅、地区計画の有無を書き出して、査定の相談に持ってきてください。

参考資料

制度・窓口情報は2026年10月13日時点で確認しています。個別の手続きは担当窓口や専門家にご確認ください。

この記事を書いた人

石川 智士

株式会社JA.life 代表取締役/宅地建物取引士・空き家マイスター・2級FP技能士

愛知県西尾市の株式会社JA.life 代表取締役。宅地建物取引業免許 愛知県知事(1)第25912号。 西尾市・三河エリアを中心に、不動産の売買仲介、買取、賃貸管理、空家・空地の管理を行っています。

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